オルカン vs S&P500 — 何が違う?
eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
日本を含む先進国・新興国の約50カ国、約3,000銘柄に分散投資。米国比率は約60%。通称「オルカン」。
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
米国の大型株500銘柄で構成されるS&P500指数に連動。Apple、Microsoft、Amazon等を含む。
| 項目 | 全世界株式(オルカン) | 米国株式(S&P500) |
|---|---|---|
| 投資対象 | 全世界(先進国+新興国) | 米国のみ |
| 銘柄数 | 約3,000銘柄 | 約500銘柄 |
| 米国比率 | 約60% | 100% |
| 信託報酬 | 年0.05775% | 年0.08140% |
| 分散度 | 非常に高い | 米国に集中 |
| ベンチマーク | MSCI ACWI | S&P500 |
パフォーマンス比較のポイント
この2つのファンドを比較する際に注目すべき指標を解説します。
リターン(収益率)
過去数年間、米国株式市場は世界をリードするパフォーマンスを見せてきました。そのため、S&P500の方がオルカンよりリターンが高い傾向にありました。ただし、オルカンも米国比率が約60%あるため、S&P500の恩恵をある程度受けています。
リスク(標準偏差)
一般的に、分散投資をするとリスクは低下します。オルカンは全世界に分散しているため、S&P500と比べてリスクがやや低くなる傾向があります。ただし、オルカンにも米国が60%含まれているため、劇的な差は出にくいという特徴があります。
シャープレシオ
リスク調整後のリターンを比較するシャープレシオも重要です。リターンが高くてもリスクも高ければ、シャープレシオは上がりません。両ファンドのシャープレシオを比較することで、「リスクに見合ったリターン」がどちらが優れているかを判断できます。
最大ドローダウン
暴落時にどれだけ下落するかを示す指標です。分散投資の効果が最も発揮されるのは暴落時です。リーマンショックのような世界的な金融危機では、分散投資のオルカンの方がダメージが少ない可能性がありますが、米国発の危機では逆に差が縮まることもあります。
Fund Labのバックテストツールで、この2つのファンドを選択して同時に比較できます。実際の数値とグラフで、リターン・リスク・シャープレシオの違いを確認してみてください。
どちらを選ぶべきか?
結論から言うと、どちらを選んでも長期投資として間違いではありません。それぞれの特徴を理解した上で、自分の投資方針に合った方を選びましょう。
オルカンが向いている人
- とにかくシンプルに投資したい:1本で全世界に分散投資できる「これだけ買えばOK」の安心感
- 米国一強が続くとは限らないと考える:将来、新興国やヨーロッパが成長する可能性を取り込みたい
- リスクを少しでも抑えたい:地理的な分散によるリスク低減効果を重視
S&P500が向いている人
- 米国経済の成長を信じている:世界最大の経済大国であり、イノベーションの中心地
- 過去のパフォーマンスを重視する:過去10〜20年の実績ではS&P500が優位
- よりシンプルな構成を好む:1つの国の株式指数に連動するわかりやすさ
両方を組み合わせる選択肢も
実は、オルカンとS&P500を組み合わせることもできます。たとえば、オルカン70%+S&P500 30%とすることで、全世界に分散しつつ米国のウェイトを高める、といった調整が可能です。
Fund Labのポートフォリオ最適化ツールを使えば、この2つ(または他のファンドも加えて)のシャープレシオが最大になる配分比率を自動で計算できます。
新NISAでの選び方
2024年から始まった新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の両方でeMAXIS Slimシリーズを購入できます。
- つみたて投資枠(年120万円):オルカンまたはS&P500のどちらかで毎月積立が基本
- 成長投資枠(年240万円):つみたて投資枠と異なるファンドを選んで分散させるのも一つの手
たとえば、つみたて投資枠でオルカン、成長投資枠でS&P500を買うことで、実質的に米国比率を高めたポートフォリオを作ることもできます。
バックテストで比較してみよう
「過去にどちらが良かったか」は、実際にバックテストを実行すれば具体的な数字で確認できます。Fund Labでは以下の手順で比較が可能です。
- バックテストページにアクセス
- ファンド1に「eMAXIS Slim 全世界株式」を選択
- ファンド2に「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を選択
- 投資条件(金額・期間)を設定して「計算」をクリック
リターン・リスク・シャープレシオ・最大ドローダウンの比較結果がグラフと数値で表示されます。積立投資と一括投資の両方でシミュレーションできるので、自分の投資スタイルに合った条件で比較してみてください。