バックテストの条件
今回のバックテストは以下の条件で実施しました。両ファンドの共通データが取得できる期間に合わせています。
| 項目 | 設定値 |
|---|---|
| 対象ファンド① | eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) |
| 対象ファンド② | eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) |
| バックテスト期間 | 2020年4月〜2025年9月(65ヶ月) |
| 初期投資額 | 0円(積立のみ) |
| 毎月の積立額 | 30,000円 |
| 総投資額 | 1,950,000円 |
バックテスト結果の比較
同じ条件で積み立てた場合の結果を比較します。
| 指標 | 日経平均 | TOPIX |
|---|---|---|
| 総投資額 | 1,950,000円 | 1,950,000円 |
| 最終評価額 | 3,036,443円 | 3,085,508円 |
| 総リターン | +55.72% | +58.23% |
| 年率リターン(CAGR) | 8.39% | 8.70% |
| ボラティリティ | 15.27% | 12.02% |
| 最大ドローダウン | 6.75% | 2.58% |
| シャープレシオ | 1.16 | 1.42 |
この期間においては、TOPIXがリターン・リスクのすべての指標で日経平均を上回りました。最終評価額で約5万円、年率では0.31ポイントの差がついています。
▲ FundLabバックテスト画面:日経平均(青)とTOPIX(グレー点線)の資産推移比較。両者は途中まで似た動きをするが、最終的にTOPIXが上回った。▶ FundLabで実際に試す
注目ポイント①:リターンはTOPIXが逆転
「日経平均の方がリターンが高い」と思っている方も多いかもしれません。しかしこの期間(2020〜2025年)は、TOPIXの方がCAGR 8.70%と日経平均の8.39%を上回っています。
日経平均はファーストリテイリング(ユニクロ)やソフトバンクG、東京エレクトロンなど値がさ株の影響が大きい「価格加重型」の指数です。一方TOPIXは時価総額加重型で、国内上場株式全体に広く分散されています。
2020〜2025年は、半導体・AI関連株が上昇した局面もあれば、値がさ株が足を引っ張る局面もあり、結果として市場全体を捉えるTOPIXが有利でした。
日経平均(日経225):225銘柄・価格加重平均。1株価格が高い銘柄ほど指数への影響が大きい。上位数銘柄の動きで指数全体が動きやすい。
TOPIX:東証プライム全銘柄・時価総額加重平均。市場全体の動きを広く反映。特定銘柄への依存が低く、分散が広い。
▲ TOPIXのバックテスト結果:CAGR 8.70%・最大ドローダウン 2.58%・シャープレシオ 1.42。195万円の積立が308万円超に成長した。▶ FundLabで条件を変えて試す
注目ポイント②:リスクの差が際立つ
リターンの差(0.31%)よりも大きいのが、リスク指標の差です。
ボラティリティは日経平均15.27%に対しTOPIX12.02%と、3ポイント以上の差があります。最大ドローダウン(一時的な最大損失幅)では、日経平均6.75%に対してTOPIXはわずか2.58%。同じ積立投資でも、TOPIXの方がはるかに安定した値動きを示しました。
▲ 日経平均のバックテスト結果:CAGR 8.39%・最大ドローダウン 6.75%・シャープレシオ 1.16。リターンはTOPIXに及ばず、変動も大きかった。▶ FundLabで確認する
注目ポイント③:シャープレシオで見る「効率の差」
シャープレシオはリスク1単位あたりのリターンを示す指標です。値が高いほど「効率よく稼いでいる」ことを意味します。
TOPIXのシャープレシオ1.42に対し、日経平均は1.16です。1.0以上で良好、1.5以上で非常に高いとされる基準で見ると、TOPIXは「良好〜非常に高い」の境界付近にあり、日経平均よりも効率的な運用成績を示しています。
積立NISAのような長期投資では、単純なリターンだけでなく、リスクを取って稼いでいるのかを示すシャープレシオも重要な判断材料になります。
「期間によって結果は変わる」
ただし注意点があります。バックテストの結果は期間によって大きく変わります。
例えば、より長い期間(2018年4月〜2025年10月)で100万円一括+月5万円積立で比較すると、日経平均CAGR 13.09%・TOPIX CAGR 10.94%と、日経平均が上回る結果になります(日経平均・TOPIX比較記事を参照)。
2018〜2019年の期間は、東京エレクトロンなど半導体値がさ株の恩恵で日経平均が有利でした。一方、2020年以降のコロナ禍・ロシアショック・2022年の相場下落局面では、市場全体を広く捉えるTOPIXの安定性が光りました。
過去のデータでは期間によって日経平均・TOPIXどちらも有利になる局面があります。重要なのは「どちらかに賭ける」のではなく、自分の投資期間・リスク許容度に合わせた判断をすることです。Fund Labでは投資開始時期を自由に設定して比較できます。
FundLabで自分の条件で試す
この記事では月3万円・2020年4月スタートの条件で比較しましたが、FundLabでは積立額・開始時期を自由に設定できます。
たとえば「NISAの月10万円満額で積み立てたら?」「2018年から始めていたら?」など、自分の状況に合わせた検証が無料でできます。日経平均とTOPIXを同時に比較する場合はバックテストツールで2本同時に選択するか、どちらかをベンチマークに設定してください。
日経平均 vs TOPIXを自分の条件でバックテスト
積立額・開始時期を自由に設定して、過去データで比較できます。
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よくある質問
Q. 日経平均とTOPIXの積立バックテスト、結果はどう違いますか?
2020年4月〜2025年9月の期間、月3万円積立では、TOPIXがCAGR 8.70%・最終評価額308.6万円となり、日経平均(CAGR 8.39%・303.6万円)を上回りました。シャープレシオもTOPIX 1.42対日経 1.16と、リスク効率でもTOPIXが優位でした。ただし期間によって結果は変わります。
Q. NISAの積立に日経平均とTOPIX、どちらが向いていますか?
一概には言えません。日経平均はメディア露出が高く大型株中心、TOPIXは市場全体への広い分散が特徴です。過去データではTOPIXの方がボラティリティが低い傾向がありますが、どちらが有利かは投資期間・相場環境次第です。Fund Labで自分の条件を試してみてください。
Q. シャープレシオ1.42は高いですか?
一般にシャープレシオは1.0以上で良好、1.5以上で非常に高いとされます。TOPIXの1.42は「良好」の域を超えており、同期間の日本株としては効率的なリターンを示しています。ただしこれは過去データに基づく値であり、将来の成果を保証するものではありません。
Q. 最大ドローダウンが小さいと何が良いですか?
最大ドローダウンが小さいほど、途中の含み損が少なく精神的に積立を続けやすいというメリットがあります。TOPIXの2.58%に対して日経平均は6.75%と差があり、相場の荒れた局面でもTOPIXの方が安定していた可能性を示しています。
※ 本記事のバックテスト結果は過去の基準価額データに基づく試算であり、将来の運用成果を示すものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。信託報酬等のスペックは各社の最新目論見書でご確認ください。