本記事は2026年7月24日時点のデータに基づくスナップショットです(計測期間: 2020年8月〜2025年11月、全パターン共通)。初期投資100万円+月5万円積立で比較しました。過去のデータに基づく参考情報であり、将来の運用成果を保証するものではありません。最大ドローダウンは積立を含む資産評価額の推移に対する高値からの下落率です。
「リスクを抑える」とはどういうことか
投資における「リスク」とは主に価格の振れ幅(ボラティリティ)と最大ドローダウン(一時的な最大下落幅)を指します。元本割れリスクをゼロにする方法はありませんが、適切な資産配分によって大きな下落を避けることは可能です。
ただし、リスクを抑えるほどリターンも低くなるトレードオフがあります。このページでは「どのくらいリスクを抑えると、どのくらいリターンが犠牲になるか」を実データで確認します。
選択肢①:バランスファンド
複数の資産クラスへの分散を1本で実現するバランスファンドがあります。1本のファンドが国内株・外国株・国内債・外国債などに自動的に分散投資します。定期的なリバランスも自動なので、投資の手間がかかりません。
代表的なバランスファンドの比較
| ファンド名 | 資産クラス | 信託報酬 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | 8資産に12.5%ずつ均等配分 | 0.143%以下 |
| ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 国内外株式・債券に25%ずつ | 0.154% |
※信託報酬は2026年2月時点。純資産総額・最新情報は各運用会社のサイトでご確認ください。
8資産均等型は株式・債券のほかに国内外のREIT(不動産投資信託)も含みます。より幅広い資産に分散したい場合に適しています。4資産均等型はシンプルに株式と債券に絞った構成です。
8資産均等型とオールカントリーの比較(FundLabバックテスト)
過去データで8資産均等型とオールカントリー(eMAXIS Slim 全世界株式)を比べると、リターンとリスクの差は明確です。
▶ FundLabで実際に試してみる → fundlab.jp/backtest
| 指標 | 8資産均等型 | オールカントリー |
|---|---|---|
| 年率リターン(CAGR) | 11.43% | 21.36% |
| ボラティリティ | 8.10% | 13.96% |
| 最大ドローダウン | 2.54% | 9.28% |
| シャープレシオ | 1.37 | 1.46 |
※FundLabのバックテスト結果。計測期間: 2020年8月〜2025年11月(両ファンド共通)。初期投資100万円+月5万円積立。最大ドローダウンは積立を含む資産評価額ベース。
この期間の8資産均等型は最大ドローダウンが2.54%で、オールカントリーの9.28%より小さい結果でした。一方、CAGRは11.43%で、オールカントリーの21.36%を下回りました。下落幅を抑えた結果とリターンの差を同時に確認する必要があります。
選択肢②:カスタムポートフォリオ(先進国債券+株式)
バランスファンドより柔軟にリスクを調整したい場合、複数のファンドを組み合わせたカスタムポートフォリオという手があります。ここでは先進国債券とオールカントリーの2種の組み合わせを見ていきます。
パターン①:超低リスク(先進国債券60%・オールカントリー40%)
債券の比率を高くとり、株式のリターンも取り込む組み合わせです。
▶ FundLabで実際に試してみる → fundlab.jp/backtest
| 指標 | 先進国債券60%+オルカン40% |
|---|---|
| 年率リターン(CAGR) | 11.85% |
| ボラティリティ | 9.04% |
| 最大ドローダウン | 4.56% |
| シャープレシオ | 1.28 |
※FundLabのバックテスト結果。計測期間: 2020年8月〜2025年11月。初期投資100万円+月5万円積立。eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本)+ eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。最大ドローダウンは積立を含む資産評価額ベース。
この期間の最大ドローダウンは4.56%、CAGRは11.85%でした。8資産均等型と比べるとCAGRは近い一方、最大ドローダウンは2.54%から4.56%へ大きくなり、シャープレシオは1.37から1.28へ低下しました。
パターン②:低リスク(先進国債券40%・オールカントリー50%・ゴールド10%)
ゴールド(金)を少量加えることで、さらに分散効果を高めたパターンです。
▶ FundLabで実際に試してみる → fundlab.jp/backtest
| 指標 | 先進国債券40%+オルカン50%+ゴールド10% |
|---|---|
| 年率リターン(CAGR) | 15.17% |
| ボラティリティ | 9.70% |
| 最大ドローダウン | 4.39% |
| シャープレシオ | 1.50 |
※FundLabのバックテスト結果。計測期間: 2020年8月〜2025年11月。初期投資100万円+月5万円積立。eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本)+ eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)+ iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)。最大ドローダウンは積立を含む資産評価額ベース。
同じ期間でパターン①と比べると、CAGRは11.85%から15.17%へ上がり、最大ドローダウンは4.56%から4.39%へ小さくなりました。シャープレシオは1.50で、本ページの4構成中では最も高い結果でした。計測期間が変われば順位も変動します。
iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンドはNISAの成長投資枠で購入可能ですが、つみたて投資枠には対応していない場合があります。購入前に証券会社のサイトでご確認ください。
全パターンの比較まとめ
| ポートフォリオ | CAGR | 最大DD | シャープ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 8資産均等型(1本) | 11.43% | 2.54% | 1.37 | 8資産に均等分散 |
| ①先進国債券60%+オルカン40% | 11.85% | 4.56% | 1.28 | 債券比率60% |
| ②先進国債券40%+オルカン50%+ゴールド10% | 15.17% | 4.39% | 1.50 | 3資産に分散 |
| オールカントリー(参考) | 21.36% | 9.28% | 1.46 | 株式100% |
※計測期間: 2020年8月〜2025年11月(全行共通)。初期投資100万円+月5万円積立。最大ドローダウンは積立を含む資産評価額の推移に対する高値からの下落率です。
安全志向の中でも「最大限リスクを下げたい」ならバランスファンド1本、「手間をかけず少しリターンも取りたい」なら先進国債券+オルカン、「効率重視でゴールドも活用したい」ならパターン②という選択肢があります。
なお、これらのリターンはいずれも初期投資100万円+月5万円積立のシミュレーション結果です。初期投資額や積立額が異なると結果は変わります。
FundLabのバックテストで利用できるファンド
| 資産クラス | ファンド名 | 信託報酬 |
|---|---|---|
| 先進国債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本) | 0.154%以下 |
| 全世界株式(オルカン) | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% |
| ゴールド | iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし) | 0.5085% |
| バランス(8資産) | eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) | 0.143%以下 |
| バランス(4資産) | ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.154% |
※信託報酬は2026年2月時点の情報です。最新情報は各運用会社のサイトでご確認ください。
※先進国債券ファンド(eMAXIS Slim 先進国債券インデックス)はNISAの成長投資枠のみ対応で、つみたて投資枠の対象外です。つみたて投資枠のみ利用する場合はバランスファンドまたはオールカントリーをご検討ください。
※ゴールドファンドもNISA成長投資枠対応ですが、つみたて投資枠の対象外です。
FundLabで自分に合った比率を試してみる
このページで紹介したファンドと比率は、FundLabのバックテストで指定・変更できます。ツールは選択ファンドの利用可能な最新共通月まで自動計算するため、2020年8月〜2025年11月に固定した本記事の結果と異なる場合があります。債券の比率やゴールドの量を変えた比較も可能です。選んだポートフォリオの将来資産が1,000通りのシナリオでどう広がるかは、モンテカルロシミュレーションで確認できます。
よくある質問
8資産均等型とオールカントリーは何が違いますか?
2020年8月〜2025年11月の過去データでは、8資産均等型の最大ドローダウンは2.54%、オールカントリーは9.28%でした。一方、CAGRは8資産均等型11.43%、オールカントリー21.36%でした。下落幅とリターンのどちらを重視するかで見方が変わります。過去の結果は将来を保証しません。
バランスファンドはNISAで買えますか?
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)やニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)はNISAの対象ファンドです。ただし取扱証券会社や口座の種類によって異なる場合があります。各証券会社のサイトでご確認ください。
先進国債券をポートフォリオに入れると何が変わりますか?
先進国債券60%+オルカン40%は、2020年8月〜2025年11月の過去データでCAGR11.85%、最大ドローダウン4.56%でした。同じ期間のオールカントリー100%はCAGR21.36%、最大ドローダウン9.28%で、債券を含む構成はリターンと下落幅の両方が小さい結果でした。過去の結果は将来を保証しません。
注:eMAXIS Slim 先進国債券インデックスはNISA成長投資枠のみ対応で、つみたて投資枠では購入できません。
ゴールド(金)を少量入れるとどんな効果がありますか?
2020年8月〜2025年11月の過去データでは、金10%を含むパターン②のシャープレシオは1.50、金を含まないパターン①は1.28でした。最大ドローダウンも4.39%と4.56%で、パターン②の方が小さい結果でした。計測期間が変われば結果も変わります。