投資信託でリスクを抑えたい人向けポートフォリオ【安全志向】バランスファンドと低リスクの組み合わせを比較

「元本をなるべく守りたい」「価格が大きく下がるのが怖い」——そう感じるなら、安全志向のポートフォリオから始めるのが賢明です。

このページでは、バランスファンド(8資産均等型)とカスタムポートフォリオ(先進国債券+オルカン)を実際のバックテストデータで比較します。リターンは低めでも、最大ドローダウンを5%以下に抑えられる組み合わせを過去データで確認しましょう。

中リスク・高リスクのパターン③〜⑧は、中リスク編高リスク編【まとめ】全8パターン比較で解説しています。

⚠️ 免責事項
本ページに掲載されているリターン・ボラティリティ・最大ドローダウン・シャープレシオの数値は、FundLabが保有する限られた期間のデータをもとに算出したものです。過去のデータに基づく参考情報であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資に関するすべての決定はお客様ご自身の責任において行ってください。投資を検討される際は、ファイナンシャルアドバイザーまたは資格を持つ金融サービス提供者へのご相談をお勧めします。

「リスクを抑える」とはどういうことか

投資における「リスク」とは主に価格の振れ幅(ボラティリティ)最大ドローダウン(一時的な最大下落幅)を指します。元本割れリスクをゼロにする方法はありませんが、適切な資産配分によって大きな下落を避けることは可能です。

ただし、リスクを抑えるほどリターンも低くなるトレードオフがあります。このページでは「どのくらいリスクを抑えると、どのくらいリターンが犠牲になるか」を実データで確認します。

選択肢①:バランスファンド

複数の資産クラスへの分散を1本で実現するバランスファンドがあります。1本のファンドが国内株・外国株・国内債・外国債などに自動的に分散投資します。定期的なリバランスも自動なので、投資の手間がかかりません。

代表的なバランスファンドの比較

ファンド名資産クラス信託報酬
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)8資産に12.5%ずつ均等配分0.143%以下
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)国内外株式・債券に25%ずつ0.154%

※信託報酬は2026年2月時点。純資産総額・最新情報は各運用会社のサイトでご確認ください。

8資産均等型は株式・債券のほかに国内外のREIT(不動産投資信託)も含みます。より幅広い資産に分散したい場合に適しています。4資産均等型はシンプルに株式と債券に絞った構成です。

8資産均等型とオールカントリーの比較(FundLabバックテスト)

過去データで8資産均等型とオールカントリー(eMAXIS Slim 全世界株式)を比べると、リターンとリスクの差は明確です。

8資産均等型とオールカントリーのバックテスト比較

FundLabで実際に試してみる → fundlab.jp/backtest

指標8資産均等型オールカントリー
年率リターン(CAGR)7.06%13.89%
ボラティリティ8.83%14.44%
最大ドローダウン2.79%9.53%
シャープレシオ1.191.42

※FundLabのバックテスト結果。初期投資100万円+月5万円積立。テスト期間はファンドの設定日により異なります。

8資産均等型は最大ドローダウンが約3%と非常に小さく、価格変動が抑えられています。一方でリターンはオールカントリーの半分程度にとどまります。長期の資産形成という観点では、リターンの差が複利で大きく積み上がる点も考慮が必要です。

シャープレシオについて:リスク(ボラティリティ)1単位あたりのリターンを示します。数値が高いほど「効率よくリターンを得られている」ことを意味します。8資産均等型(1.19)よりオールカントリー(1.42)の方が高く、リスク効率は全世界株式の方が上でした。

選択肢②:カスタムポートフォリオ(先進国債券+株式)

バランスファンドより柔軟にリスクを調整したい場合、複数のファンドを組み合わせたカスタムポートフォリオという手があります。ここでは先進国債券とオールカントリーの2種の組み合わせを見ていきます。

パターン①:超低リスク(先進国債券60%・オールカントリー40%)

債券の比率を高くとり、株式のリターンも取り込む組み合わせです。

先進国債券60%+オールカントリー40% バックテスト結果

FundLabで実際に試してみる → fundlab.jp/backtest

指標先進国債券60%+オルカン40%
年率リターン(CAGR)8.47%
ボラティリティ8.90%
最大ドローダウン4.79%
シャープレシオ1.34

※FundLabのバックテスト結果。初期投資100万円+月5万円積立。eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本)+ eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)。

最大ドローダウンが約5%と非常に低く、8資産均等型に近いリスク水準を保ちながら年率8%台のリターンを確保しています。シャープレシオ(1.34)も8資産均等型(1.19)を上回りました。

パターン②:低リスク(先進国債券40%・オールカントリー50%・ゴールド10%)

ゴールド(金)を少量加えることで、さらに分散効果を高めたパターンです。

先進国債券40%+オールカントリー50%+ゴールド10% バックテスト結果

FundLabで実際に試してみる → fundlab.jp/backtest

指標先進国債券40%+オルカン50%+ゴールド10%
年率リターン(CAGR)11.26%
ボラティリティ9.57%
最大ドローダウン4.63%
シャープレシオ1.64

※FundLabのバックテスト結果。初期投資100万円+月5万円積立。eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本)+ eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)+ iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)。

ゴールドを10%加えたことで、パターン①よりリターンが向上(8.47%→11.26%)し、最大ドローダウンはほぼ横ばいのまま(4.79%→4.63%)という結果でした。シャープレシオは1.64と、このページで紹介する安全志向の組み合わせの中では最も高い値です。

ゴールドはNISA口座で買えるか?
iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンドはNISAの成長投資枠で購入可能ですが、つみたて投資枠には対応していない場合があります。購入前に証券会社のサイトでご確認ください。

全パターンの比較まとめ

ポートフォリオCAGR最大DDシャープ特徴
8資産均等型(1本)7.06%2.79%1.19最も手軽
①先進国債券60%+オルカン40%8.47%4.79%1.34シンプル2本
②先進国債券40%+オルカン50%+ゴールド10%11.26%4.63%1.64シャープ最高
オールカントリー(参考)13.89%9.53%1.42中リスク基準

安全志向の中でも「最大限リスクを下げたい」ならバランスファンド1本、「手間をかけず少しリターンも取りたい」なら先進国債券+オルカン、「効率重視でゴールドも活用したい」ならパターン②という選択肢があります。

なお、これらのリターンはいずれも初期投資100万円+月5万円積立のシミュレーション結果です。初期投資額や積立額が異なると結果は変わります。

FundLabのバックテストで利用できるファンド

資産クラスファンド名信託報酬
先進国債券eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(除く日本)0.154%以下
全世界株式(オルカン)eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)0.05775%
ゴールドiシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)0.5085%
バランス(8資産)eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)0.143%以下
バランス(4資産)ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)0.154%

※信託報酬は2026年2月時点の情報です。最新情報は各運用会社のサイトでご確認ください。
先進国債券ファンド(eMAXIS Slim 先進国債券インデックス)はNISAの成長投資枠のみ対応で、つみたて投資枠の対象外です。つみたて投資枠のみ利用する場合はバランスファンドまたはオールカントリーをご検討ください。
※ゴールドファンドもNISA成長投資枠対応ですが、つみたて投資枠の対象外です。

FundLabで自分に合った比率を試してみる

このページで紹介したポートフォリオをFundLabのバックテストで再現・カスタマイズできます。債券の比率を変えたり、ゴールドの量を調整したり、自分のリスク許容度に合った組み合わせを探してみましょう。今回は先進国債券60%で検証しましたが、50%・40%にするとどう変わるかご自身で試してみてください。

よくある質問

8資産均等型とオールカントリーは何が違いますか?

「安全」の意味によって異なります。価格の変動幅(ボラティリティ・最大ドローダウン)という観点では、過去データで8資産均等型が低い結果でした(最大ドローダウン約3%に対しオールカントリーは約10%)。一方、長期的なリターンという観点ではオールカントリーが大きく上回っています。何を重視するかによって判断が変わります。

バランスファンドはNISAで買えますか?

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)やニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)はNISAの対象ファンドです。ただし取扱証券会社や口座の種類によって異なる場合があります。各証券会社のサイトでご確認ください。

先進国債券をポートフォリオに入れると何が変わりますか?

一般的に先進国債券は株式と逆の動き(低相関)をしやすい資産です。株式が下落する局面でクッションとして機能し、最大ドローダウンを抑える効果があります。このページのバックテストでは先進国債券60%+オルカン40%の組み合わせで最大ドローダウンを約5%以下に抑えつつ年率8%台のリターンを達成しています。
注:eMAXIS Slim 先進国債券インデックスはNISA成長投資枠のみ対応で、つみたて投資枠では購入できません。

ゴールド(金)を少量入れるとどんな効果がありますか?

金は株式・債券との相関が低く、インフレや地政学リスク時に上昇しやすい資産です。少量(10〜20%)加えることでシャープレシオ(リスクあたりリターン)の改善が期待できます。このページのバックテストでも金10%を加えたパターン②はパターン①よりシャープレシオが高い結果でした。