オルカン×日本株(TOPIX)は何対何?
比率別バックテスト比較【2020〜2026年】

「オルカンに日本株を足すなら、何割くらいがいいのか?」——実際の投資信託のデータで確かめます。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)を、100:0から50:50、日本株だけまで7パターンの比率で、毎月3万円ずつ積み立てたバックテストを行いました。先に結論の要点:この期間(2020年4月〜2026年4月)では、日本株を2〜4割混ぜると最大下落率(いちばん大きく下がったときの下げ幅)は11.50%から8.47〜10.02%に小さくなり、年率リターンは23.70%から22.08〜22.90%へやや下がりました。オルカン100%から50:50までのシャープレシオ(値動きの大きさに対するリターンの効率)は1.56〜1.59で、ほとんど変わっていません。ただし、世界の株式が大きく上がり、円安も進んだ時期を含む約6年間の結果である点に注意が必要です。

本記事は2026年10月5日時点のデータに基づくスナップショットです(計測期間:2020年4月〜2026年4月)。最新のデータでの結果は、無料のバックテストで同じ条件を指定して確認できます。

バックテストの条件

2本のファンドの共通データがそろう、いちばん長い期間で計算しました。

項目設定値
対象ファンド①eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
対象ファンド②eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
比率パターン100:0 / 90:10 / 80:20 / 70:30 / 60:40 / 50:50 / 0:100(オルカン:日本株)
バックテスト期間2020年4月〜2026年4月
毎月の積立額30,000円(初期投資なし・積立72回)
総投資額2,160,000円
リバランスなし
計算方法について:毎月の積立額を指定した比率で2本に分けて買い続ける方式です(途中で売って比率を戻すリバランスはしていません)。年率リターン・値動きの大きさ・シャープレシオ・最大下落率は、毎月の積立による入金の影響を除いた運用成績(時間加重)で計算しています。最大下落率は、それまでの最高値からいちばん大きく下がったときの下げ幅です。

比率別バックテスト結果の一覧

同じ期間・同じ積立額で、比率だけを変えた結果です。

比率
(オルカン:日本株)
最終評価額 総リターン 年率リターン
(CAGR)
値動きの大きさ
(ボラティリティ)
シャープレシオ 最大下落率
(最大ドローダウン)
100 : 04,173,000円+93.19%23.70%14.33%1.56-11.50%
90 : 104,148,489円+92.06%23.30%13.93%1.57-10.77%
80 : 204,123,979円+90.92%22.90%13.59%1.59-10.02%
70 : 304,099,469円+89.79%22.49%13.30%1.59-9.26%
60 : 404,074,959円+88.66%22.08%13.07%1.59-8.47%
50 : 504,050,448円+87.52%21.66%12.91%1.58-8.62%
0 : 1003,927,897円+81.85%19.49%13.31%1.40-10.35%

計測期間:2020年4月〜2026年4月。毎月3万円積立・リバランスなし。

日本株の比率を10%増やすごとに、最終評価額は約2.5万円ずつ減りました(オルカン100%の約417.3万円→50:50の約405.0万円)。一方で、最大下落率は11.50%から60:40の8.47%まで小さくなり、値動きの大きさも14.33%から50:50の12.91%まで下がっています。差は大きくありませんが、「少しリターンを手放して、下落を浅くした」形です。

下のリンクから、同じ条件(初期投資0円・毎月3万円・リバランスなし)をFundLabのバックテスト画面で再現できます。積立額や期間も自由に変えられます。10%刻みの11通りを一度に見たいときは配分比率の一括比較も使えます(最初に100万円をまとめて投資した場合の比較で、積立ではありません)。

注目ポイント①:下落は浅くなったが、リターンは少しだけ下がった

オルカン100%で最も大きく下がったのは、2025年1月の高値から2025年4月までの-11.50%で、2025年7月に高値を取り戻しました。同じ時期の下落は、70:30では-9.26%(2025年1月〜4月)にとどまっています。

その代わり、年率リターンは23.70%(100:0)から22.49%(70:30)へ下がりました。シャープレシオは1.56から1.59とほぼ同じで、「得られたリターンの効率はほとんど変わらず、値動きが少しおだやかになった」というのがこの期間の結果です。

注目ポイント②:なぜ下落が浅くなったのか——相関0.73と為替

オルカンと日本株の月ごとの値動きの相関係数は0.73でした(2020年5月〜2026年4月)。相関係数は1に近いほど同じ方向に動き、0に近いほど関係が薄いことを表します。どちらも株式なので同じ方向に動きやすいものの、完全には一致しません。

動きがずれる理由の一つが為替です。オルカンは中身の大半が海外の株式なので、円で見た値動きには円高・円安の影響が含まれます。一方、日本株は為替の影響を直接は受けません。このため、海外の株式が円で見て大きく下がる局面でも、日本株は違う動きをすることがあります。

📌 ゴールドや債券を混ぜる場合との違い

同じ期間(2020年5月〜2026年4月)のオルカンとの相関係数は、ゴールドが0.20、国内債券が0.24でした。日本株(0.73)はそれらより高く、「株式どうしの組み合わせ」なので分散の効き方はおだやかです。下落を大きく和らげたいのか、株式の中で国の偏りを調整したいのかで、混ぜる相手の選び方は変わります。

注目ポイント③:年ごとに見ると、どちらが上回るかは入れ替わった

年ごとのリターンを並べると、日本株とオルカンのどちらが上回るかは年によって入れ替わっています。

年100:0(オルカン)70:3050:500:100(日本株)
2020年※+27.62%+26.79%+26.19%+24.58%
2021年+32.71%+26.60%+22.56%+12.57%
2022年-5.58%-4.73%-4.15%-2.61%
2023年+30.42%+29.75%+29.29%+28.11%
2024年+32.48%+28.94%+26.53%+20.30%
2025年+20.51%+21.81%+22.74%+25.28%
2026年※+7.59%+8.38%+8.93%+10.39%

※ 2020年は4月末〜12月末、2026年は1月〜4月末の値動きです。年ごとのリターンも入金の影響を除いて計算しています。

2021年は日本株が+12.57%で、オルカン(+32.71%)を大きく下回りました。反対に2025年は日本株が+25.28%で、オルカン(+20.51%)を上回っています。株式が下がった2022年は、どちらもマイナスでしたが、日本株(-2.61%)の方が小さな下げでした。

また、日本株だけ(0:100)で最も大きく下がったのは2026年2月〜3月の-10.35%で、2026年4月時点ではまだ高値を取り戻していません。日本株の比率を上げると、下落が来る時期もオルカンとは変わってきます。実際、50:50では最も深い下落がこの2026年2月〜3月(-8.62%)に移り、最大下落率は60:40(8.47%)より少し大きくなりました。

注意点:期間によって結果は変わる

このバックテストは2020年4月〜2026年4月の約6年間の結果です。この期間は世界の株式が大きく上昇し、円安も進んだ局面を含みます。為替の影響を受けるオルカンは、円で見たリターンが円安で押し上げられていたと考えられます。為替や各国の株価の動き方が変われば、比率ごとのリターンの差も、下落の和らぎ方も今回とは違ってきます。

なお、オルカン(全世界株式)にも日本株は含まれていますが、世界全体の時価総額に合わせた一部にとどまります。オルカンに日本株を足すことは、日本の比率を世界の平均より高くすることを意味します。円で生活する人にとって為替の影響をどう考えるかも、比率を考える材料の一つです。

「何対何が正解か」は過去のデータだけでは決まりません。どれくらいの下落なら続けられるか、どのくらいの期間投資するかに合わせて考えることが大切です。

FundLabで自分の条件で試す

この記事では毎月3万円・7パターンの比率で比べましたが、FundLabのバックテストなら1%刻みの比率や積立額・開始時期を変えて確かめられます。配分比率の一括比較では、最初にまとめて投資した場合の比率を10%刻みで11通り並べて比べられます。

将来の資産の幅はモンテカルロシミュレーションで、ほかの組み合わせとの値動きの関係は相関マトリクスで確認できます。

オルカン×日本株を自分の比率で試す

比率・積立額・開始時期を自由に設定して、過去データで検証できます。
会員登録不要・無料で使えます。

よくある質問

Q. オルカンに日本株(TOPIX)を混ぜると、過去の積立実績はどう変わりましたか?

2020年4月〜2026年4月に毎月3万円(総投資額216万円)を積み立てたバックテストでは、日本株の比率を増やすほど最終評価額はわずかに減り(オルカン100%で約417.3万円、50:50で約405.0万円)、最大下落率は11.50%から60:40の8.47%まで小さくなりました。オルカン100%から50:50までのシャープレシオは1.56〜1.59でほぼ同じでした。過去の特定の期間の結果であり、将来の結果を示すものではありません。

Q. オルカンと日本株の最適な比率は何対何ですか?

どれくらいの値動きに耐えられるか、投資期間、為替をどう考えるかによって人それぞれで、一概には言えません。過去データ(2020年4月〜2026年4月)では、シャープレシオが最も高かったのは80:20〜60:40(いずれも1.59)でしたが、差はわずかで、期間が変われば結果も変わります。

Q. なぜ日本株を混ぜると下落が浅くなったのですか?

オルカンと日本株の値動きは同じ方向に動きやすい(月次リターンの相関係数0.73、2020年5月〜2026年4月)ものの、完全には一致しないためです。オルカンの値動きには為替の影響が含まれ、日本株は為替の影響を直接は受けないことも、動きがずれる理由の一つです。オルカン100%で最も大きく下がった2025年1月〜4月の下落(-11.50%)は、70:30では-9.26%でした。

Q. 日本株を組み入れる際の注意点はありますか?

3点あります。①今回の期間は円安が進んだ局面を含み、為替の影響を受けるオルカンのリターンが円で見て押し上げられていたと考えられ、為替の動きが変われば比率ごとの差も変わること。②年によってどちらが上回るかが入れ替わり、2021年は日本株(+12.57%)がオルカン(+32.71%)を大きく下回った一方、2025年は日本株(+25.28%)が上回ったこと。③日本株だけ(0:100)で最も大きく下がったのは2026年2月〜3月(-10.35%)で、2026年4月時点ではまだ高値を取り戻していないことです。

※ 本記事のバックテスト結果は過去の基準価額データに基づく試算であり、将来の運用成果を示すものではありません。本記事は特定の金融商品や配分比率の購入・採用を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。信託報酬等のスペックは各社の最新の目論見書でご確認ください。

🔀
比率比較
📊
バックテスト
🎲
モンテカルロ
🔗
相関
⚖️
最適化
🥧
アセット配分